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住まいを管理する上で注意しなければならないことは様々ありますが、その中のひとつがシロアリ。このページでは、シロアリ被害を放置するリスクや、被害を見極めるポイントなどについてまとめています。
家の内部に侵入したシロアリを放置しておくと、家の基礎を食い荒らされるリスクがあります。侵入するシロアリの種類によって、家の下部を食べられる、家全体を食べられるなど被害はそれぞれですが、いずれにしても土台や柱が食害されてしまい台風や地震に耐えられない家になってしまうケースもあります。
場合によっては、基礎や柱だけではなく屋根裏まで被害に遭ってしまうことも。このような状態になると、補強だけではなく建て替えが必要になるケースもあります。
シロアリによる被害を抑えるためには、対策をしっかりと行うことが必要です。考えられる対策をご紹介します。
シロアリ対策を行う場合にまず行いたいのが、薬剤散布です。
新しく家を建てる際には、プランの中にシロアリ対策のための薬剤散布が含まれるのかといった点を工務店やハウスメーカーへの確認が必要です。もし入っていない場合には、必ず薬剤散布を行いましょう。
また、新築ではない場合でも定期的に薬剤散布によってシロアリ対策を行えます。たとえ新築時に対策をしっかり行ったとしても、時間が経つにつれて効果は薄れていきますので、しっかりと薬剤散布を行ってください。
新築時には、シロアリが発生しにくい設計、さらに万が一シロアリが発生したとしても、駆除を行いやすい家にしておくことがポイントとなってきます。
たとえば、玄関はシロアリが侵入しやすい場所であるため、玄関下部と土壌や木部を離すように設計をする、基礎を高め(60〜120cm)にすることによって風通しを良くするとともに床下の点検をしやすくするといった対策が考えられます。
また、断熱性能を高めるために基礎断熱工法を用いる場合には、シロアリの被害に遭いやすい傾向がある点に注意。そのため、断熱材には薬剤が含まれているのか、またどのような断熱材を使用しているのかといった点について確認しておくと良いでしょう。
シロアリが住み着きやすい環境を作らない、という点も大切です。
たとえば、家の外に設置しているウッドデッキや犬小屋にも注意。家の外部と内部をつなぐ木製品からシロアリの侵入を許してしまうこともあります。そのため、薬剤を使用してシロアリ対策を行う、可能な限り土壌と離すといった工夫が必要となってくるでしょう。
また、エアコンの室外機や雨どいなども気をつけておきたいポイントです。エアコンの室外機から出る水が家屋にかかることで湿気を帯びてしまうと、シロアリが好む環境に。同じように、雨樋の水が直接地面に吸い込まれているような場所があると、同じようにシロアリが発生する可能性もあります。水受けを用意するなどして、直接水が地面に吸い込まれないように対策するのもおすすめです。
家を建ててから長い時間が経過すると、外壁や基礎部分にヒビができてしまう場合があります。このヒビはシロアリが家の中に侵入する経路になりやすいため、早めの修理が大切。定期的に外壁にヒビなどが発生していないかチェックをする習慣をつけることも大切です。
シロアリは心配であるものの、被害を受けているかどうか判断ができない、という方も多いでしょう。ここでは、シロアリ被害を見分けるためのポイントについてまとめています。下記のような状態を発見した場合には、できるだけ早く対策を行っておきましょう。
蟻道とは、その名の通り蟻の通り道です。これは、木材のカスに土やシロアリの排泄物などを練りこんだ蟻土と呼ばれる物によって作られます。シロアリの蟻道は、土から到達点まで途切れておらず、指で押しても非常に硬い点が特徴。このような蟻道が基礎や土台、縁側の近くなどに見られる場合には、シロアリが侵入していることを示していますので、シロアリ対策が必要となってきます。
もし、室内で茶色い粒を大量に見つけた場合には、シロアリが侵入している可能性が高いと考えられます。近年外来種であるアメリカカンザイシロアリによる被害が見られる場合がありますが、前述のような茶色い粒のようなフンを出すことが特徴。このようなフンを見つけた場合にはシロアリ対策を行いましょう。
たとえばふすまの立て付けが悪くなった場合には、シロアリに食べられている可能性があります。ふすま以外にも、雨戸やドアの立て付けが悪くなった場合にもシロアリが原因かもしれません。
また、床板を踏むとブカブカするのはすでに食い荒らされている可能性も。また、シロアリが侵入していなくても、湿気によってブカブカしているとすれば、シロアリが好む環境になってしまっている可能性もあります。
もし、柱や敷居を叩いた時に空洞のような音がする場合には、中をシロアリが食い荒らしている可能性が高いです。被害がひどい場合には、強めに押すだけで穴が空いてしまうことも。早めに業者に連絡して対策を行うことが必要です。
(2020年3月時点の調査内容です。)
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・完全自由設計とは、既存プランや既存パーツを組み合わせるのではなく、施工主の要望に合わせて間取りや素材を要望通りに設計・施工してくれる住宅。
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・自由設計とは、設備の仕様は建築会社指定になりますが、間取りを希望通りに決めることができる住宅。