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輸入住宅の住み心地についてまとめました。
輸入住宅は日本の気候に対応できると言えます。輸入元となる北欧や北米などは、日本よりも緯度が高く気候の寒い地域が多いです。特に北欧では日本より気候の変化が厳しく、冬は氷点下30度以下、夏は30度近くなるほど。そのため当然断熱性は重視されていて、日本家屋と同様もしくはそれ以上の高い断熱性を実現。外気温の影響を受けにくいため、夏は涼しく冬は暖かいという特徴もあります。
輸入住宅の多くは、アメリカで生まれた2×4工法といった「ツーバイ工法」や北欧で主流の「パネル工法」。規格化されたパネルを作成して、パネル同士を組み合わせることで壁や天井を作ります。それぞれのパーツが隙間なく接合されるため気密性が高くなり、断熱性にも優れた工法と言えます。
輸入住宅の耐用年数は50年ほど。さらに細かいメンテナンスを継続的に行なえば100年保つことも可能です。日本家屋ではある程度の年数が経過すると取り壊されることも多いですが、海外では長く使い続けることが基本。むしろヨーロッパでは築年数が古い方が価値は高いとされるほどです。そのため輸入住宅では頑丈な建材が使用されることが多く、耐用年数も長くなります。
輸入住宅で多く見られるレンガや石の外壁は、劣化が少なくメンテナンスが不要。初期費用は一般的な外壁工事よりかかりますが、ランニングコストを抑えらるメリットがあります。
しかし輸入住宅の中には、メンテナンスを欠かせない箇所も。玄関ドアは使用頻度が高いため不具合が起きやすい箇所のひとつです。またウッドデッキは素敵ですが、雨風にさらされるため劣化しやすい傾向があり定期的なメンテナンスが必要です。しかし、日本のホームセンターでは輸入住宅の部材はあまり取り扱われていません。まずはその家を建てた建築会社に問い合わせましょう。輸入住宅の備品の取り寄せには時間はかかりますが、設計モジュールが統一されているので代替がしやすいというメリットもあります。
依頼する会社に輸入住宅の知識がない場合はせっかくの家づくりが失敗してしまう可能性があります。輸入住宅ではサッシ一つとっても日本の仕様とは異なるので、正式な付け方を知らなければ性能を100%発揮できないばかりか却って気密性の低下や雨漏りの原因となってしまうことも。現場の大工に海外様式の知識がなければ、施主の想像と異なるものが出来上がってしまうかもしれません。輸入住宅の実績や経験が豊富な会社に依頼するようにしましょう。
(2020年3月時点の調査内容です。)
※各社の設計方法について、このサイト内では下記定義づけしています。
・完全自由設計とは、既存プランや既存パーツを組み合わせるのではなく、施工主の要望に合わせて間取りや素材を要望通りに設計・施工してくれる住宅。
・セミオーダーとは、ある程度決められたパターンの中から、好きなものを組み合わせて設計・施工をしてくれる住宅。
・自由設計とは、設備の仕様は建築会社指定になりますが、間取りを希望通りに決めることができる住宅。