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輸入住宅の特徴は、間取りが広くとれることでしょう。今回は輸入住宅の間取りによくある例と、間取りの決め方について紹介していきます。
ヨーロッパでは、古くからシンメトリーである統一性を重んじたデザインが基本になっています。たとえばベルサイユ宮殿はお城だけでなく、庭の部分や通路もシンメトリーになっており、より均整を感じさせる造りです。加えて、輸入住宅では外観のデザインだけでなく、内装もシンメトリーにプランニングしているケースがほとんどです。
日本の住宅と比べると、比較的ゆったりとした間取りが特徴的です。日本人の体形が欧米化している点を考えれば、住宅のサイズも欧米化したほうが暮らしやすいかもしれません。
内装は白を基調にしているなど、比較的シンプルなデザインのタイプがほとんどです。設備は海外製を使用しているため、ある程度決められた規格のものを使用しなければならないでしょう。また輸入住宅で使用する建材の寸法は、国内のものよりも広い1218㎜というインチモジュールを採用。この寸法に合わせて、間取りなどが設計されていきます。
輸入住宅の多くが、オープンプランニングという考えで設計されています。オープンプラニングとは間仕切りを作らずに、広々とした一つの空間を設計することです。開放感があり、家族の気配を常に感じることができるなどメリットも多いでしょう。
とくにアメリカの輸入住宅の場合、アイランドキッチンなどのオープンキッチンが主流です。面材は木製なので、温かみのある雰囲気を演出できるでしょう。
欧米の窓は、縦長の窓がほとんどです。木製の窓枠を設ければ、より海外らしい造りにすることができるでしょう。
北欧や北米などで欠かせない設備と言えば、薪ストーブ。薪ストーブや暖炉の前で、家族が集うイメージを抱く人も多いでしょう。アットホームな雰囲気をアップさせる重要なアイテムと言えます。
お姫様がお城から下りてくる階段。サーキュラーの階段は、非常にラグジュアリー感を演出してくれるでしょう。またロートアイアンであれば優雅な印象を与えてくれます。好みのタイプに合わせることで、階段もオシャレな演出アイテムのひとつになるでしょう。
輸入住宅と吹き抜けは、非常に相性がいいプランです。狭小地などでは吹き抜けを取り入れることができないため、ゆったりした広さのある輸入住宅だからこそ取り入れやすいでしょう。また断熱性能も高いため、吹き抜けであっても冷暖房が効きやすいので安心。吹き抜けで天井を高くすることで、より開放的な印象を与えてくれます。
LDKが一つに繋がった間取りの住宅も増えてきました。もともとは欧米の住宅から入ってきたデザインです。輸入住宅らしさを演出するためにも、家族のライフスタイルに合ったLDKをデザインすると良いでしょう。
薪ストーブの起源はヨーロッパと言われています。薪ストーブを採用するだけで、ヨーロッパの住宅のような雰囲気を演出することができるでしょう。薪ストーブは単にインテリアというだけでなく、部屋全体を暖めることもでき、非常に暖房効果が高い商品です。また薪ストーブの前に家族が自然と集まるため、コミュニケ―ションも取りやすくなるでしょう。また屋根に煙突も伸びるため、オシャレな洋館のアクセントになります。より輸入住宅らしさを演出できるでしょう。
輸入住宅の特徴と言えば、曲線で仕上げたデザインです。とくに日本の住宅では角張った開口部がほとんどなので、曲線を用いることで優しい雰囲気になり輸入住宅らしくなるでしょう。また直線と曲線を上手に使い分ければ、空間に与える雰囲気がガラッと変わり、別空間として印象付けることができます。輸入住宅には基本的に仕切りがないため、デザインの変更で上手に空間を作れるはずです。
日本の住宅にも採用されるようになったパントリー。食材のストックや食器、調理器具などを保管するスペースとして大活躍するでしょう。とくにアイランドタイプなどオープンキッチンの場合には、キッチンをスッキリと魅せることができるので、非常にメリットが大きい設備です。キッチンからの出入り口だけでなく、外部からも出入り口を設けておけば使い勝手も良くなります。とくにガレージとの位置関係を考えた上で設計すると良いでしょう。まずは家事動線を考慮し、どんなパントリーが使い勝手が良いのか考えてみてください。
輸入住宅と言えば、オシャレな装飾。ねじりや彫刻デザインなどを取り入れた装飾を採用することで、一段と可愛らしさやオシャレさをアップさせることができるでしょう。シンプルな内装になっているため、装飾することで輸入住宅の魅力が格段に上がります。比較的手軽に取り入れることができるので、輸入住宅の雰囲気が好きな方は好みのデザインの装飾を取り入れるように検討してください。
これまでの日本住宅では、冷暖房の効きを良くするためにコンパクトなLDKを設計するケースがほとんど。しかし輸入住宅は優れた断熱性や気密性があるため、広々としたLDKがベースになっています。つまり日本と海外では住宅づくりの基本的考え方が違うのです。
従来の住宅づくりの考え方を重んじていれば、輸入住宅の魅力やメリットを活かすことができません。そのため常識にとらわれずに、自由な発想で住宅づくりを楽しむことが大切になってきます。使い勝手や家事動線など様々な視点から、住宅の間取りやデザインを考えていきましょう。
輸入住宅に暮らしたいと思う方の多くが、理想的なライフスタイルやデザインなどを抱いています。まずは、どんな暮らしをしたいかイメージし、どこに重きを置いているのかを考えてみましょう。そこに暮らす人が理想の暮らしを考え、それに合った間取りをデザインすれば、より居心地の良い空間になるはずです。
輸入住宅だからと言って、海外の既存のスタイルをそのまま持ってくるだけではありません。日本の暮らしに合わせて、カスタマイズすることもできます。最近では和室を取り入れた輸入住宅もあるほど、和のエッセンスを加えた輸入住宅も増えてきているのです。輸入住宅だからという考え方を捨てて、自分好みの住宅をつくりあげましょう。
(2020年3月時点の調査内容です。)
※各社の設計方法について、このサイト内では下記定義づけしています。
・完全自由設計とは、既存プランや既存パーツを組み合わせるのではなく、施工主の要望に合わせて間取りや素材を要望通りに設計・施工してくれる住宅。
・セミオーダーとは、ある程度決められたパターンの中から、好きなものを組み合わせて設計・施工をしてくれる住宅。
・自由設計とは、設備の仕様は建築会社指定になりますが、間取りを希望通りに決めることができる住宅。