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中古輸入住宅のメリットとデメリット

まるで海外暮らしをしているかのように感じる輸入住宅は、多くの人の目へ魅力的に映ります。しかし、実際に購入したり暮らすとなると、どうなのでしょうか。ここでは特に中古輸入住宅についてアプローチしてみました。

中古輸入住宅の特徴

輸入住宅とは

イギリスやアメリカの映画やドラマを見て、田園風景に溶け込んだ美しい街並みに憧れを持っている方も多いのではないでしょうか。
輸入住宅とは、そんな方々が思い描いている通りの外観デザインをしています。
一般的に輸入住宅とは、ドイツより北方のヨーロッパや、北米のことを指します。
そのためデザインもヨーロッパスタイルと北米スタイルに大別されており、それぞれの良さが。
ヨーロッパスタイルは北欧住宅が代表的で、シンプルでモダンなデザインも多く取り揃えられています。
対して、北米スタイルはカントリー風なのが特徴です。

新築との違い

中古輸入住宅に限らず、中古で住宅を購入するよりも、新築のほうが設備や工法は、新しい技術で採用できます。そのため住宅性能や新築のほうが中古輸入住宅よりも勝っていると言えます。
家の使い勝手、省エネ・耐震性・耐火性・防音性・遮音性、さらにはバリアフリーを重視する場合は新築をおすすめします。

また、住宅価格が中古輸入住宅より新築のほうが高かったとしても、結果的には新築のほうが費用が安く済む場合も少なくはありません。
これには税制が深く関わっています。新築は税制面で優遇されており、税に関して手厚い措置を受けることができるからです。不動産取得税や固定資産税の減税は、新築にはあって中古にはないものです。
また、住宅ローンひとつ取っても、新築であれば一定の条件を満たせば控除が受けられますが、中古だと築後20年以内の住宅に限るなど条件が厳しくなっています。

中古輸入住宅のメリット

築年数次第では新築を買うより安いことがある

中古輸入住宅は、新築で住宅を買うよりも価格はやや安めです。
しかし、中古輸入住宅の多くが築10年以上、20年以上経過しているので、価格ばかりに目を取られず、築年数をしっかりと確認することも大切になります。

建物が堅牢だから最初の修理箇所が少なめ

数多くの輸入材を使い、素材からこだわって建築された中古輸入住宅の場合は、建物自体が堅牢なことが多いです。そのため水廻りなどを除き、中古であっても修理箇所も少なくて済みます。特に床や建具は丈夫に造られている場合も多く、構造が頑丈です。大きな修理の必要ないケースが大半です。むしろ、歴史を感じさせる造りのままで過ごせます。

流行に左右されない住宅デザイン

中古輸入住宅は、築年数が経っていても、あまり古さを感じないデザインです。
洋画で見かける住宅地のようなデザインの家々は、日本人から憧れを持たれやすく、フローリングもこだわりの無垢材などが使われていれば経年によって味わいが増します。
流行に左右されにくい外観なので、何年経ってもおしゃれな住宅として受け入れられるでしょう。

中古輸入住宅のデメリット

家庭によっては家が大き過ぎることも

現在の新築は、30坪ほどの広さの土地に建てられていることが多いです。しかし、中古輸入住宅で広さが40坪近くから、それ以上の土地に建てられていることが大半です。
リビングが広い、部屋数が多いというのも中古輸入住宅の特徴です。そのため中古であっても価格が高かったり、その家族の人数によっては不要な部屋がたくさん出たりします。
また、家が大きいと光熱費もその分かかるので、購入前にしっかりと把握しておくことが大切です。

メンテナンス費用がかかる可能性がある

一般的な中古住宅と同様に、中古輸入住宅もメンテナンスは必須です。堅牢であっても築10年・20年と経っていれば、どこかしらに劣化が生じているからです。購入したときには劣化が見られなくても、新築よりも早くメンテナンスが訪れます。
しかし、いざメンテナンスを依頼しようとしたら、施工業者が倒産していたり、輸入資材が廃盤になっている可能性も考えられるのです。中古輸入住宅を購入する際には、事前にメンテナンスをどこに依頼するかも必ず確認しておくことが大事です。

増改築が難しい

中古輸入住宅の多くは、2×4(ツーバイフォー)工法や、2×6(ツーバイシックス)工法で建築されています。
日本の在来工法では、柱と梁、筋交いなどの軸で構造を作ります。一方、2×4や2×6は軸ではなく、厚さ2インチ×幅4インチ、もしくは厚さ2インチ×幅6インチの壁を組み合わせて家を支える構造です。
2×4や2×6は規格化しやすい反面、増改築には向いていないと言われています。

中古輸入住宅の注意点

人によっては生活しづらい場合も

中古輸入住宅を購入する際に注意したいのが、ズバリ、自分たちの暮らしに合っているかどうかです。
輸入住宅は外車とよく似ています。憧れの外車を購入したものの、左ハンドルに慣れない、車体が大きくて小回りが利かない、燃費が悪いなどなど。実際に乗ってみると扱いづらいこともあります。
車であれば、まだ買い替えれば済む話ですが、住宅となるとなかなかそうはいきません。
中古輸入住宅ももともと海外の人向けの造りなので、住む人によっては使いづらいと感じるかもしれません。
あとから、やっぱり畳の部屋が欲しいと思っても、輸入住宅だとデザイン的に不似合いな場合が多いです。

日本の風土に合わない

日本は高温多湿な気候です。日本の建築物はこうした高温多湿な風土に合わせて乾燥材を用いたり、白アリ予防に土台や構造材の一部を防腐処理しています。
しかし、中古輸入住宅の場合は、こうした処置がされておらず、あとからほどこさなければならないことがあります。

新築も選択肢に入れておくのがおすすめ

中古輸入住宅は、日本にはない美しい外観や、堅牢でゆったりとした空間があるなと利点も魅力的な物件です。価格、中古輸入住宅のほうが安く抑えられることもあります。
ただし、その分、日本の住宅には当然な設備などが整っておらず、あとから付け足さなくてはならなかったり、メンテナンス費用がかさむこともあります。
色々なこだわりを重ねると、結局新築より高くつくことも。
中古輸入住宅の購入を考える際には、必ず新築と比較し、本当にお得かどうかをよく考慮する必要があります。
より豊かに暮らすためにも、特に最新設備の導入や税制面は大切なポイントです。

Area selection
当サイトで紹介している、本社を東京に構える住宅メーカーで、
輸入住宅事業の歴史が長い3社を紹介

(2020年3月時点の調査内容です。)

スウェーデンハウス

スウェーデンハウス

引用元:スウェーデンハウス公式HP(https://www.swedenhouse.co.jp/voice/corner/exterior/)

設計方法


セミオーダー

設立

1984年

本物素材

北欧産ほか

都内モデルハウス

あり

天草ハウジング

天草ハウジング

引用元:天草ハウジング公式HP(https://www.amakusa.co.jp/seko/s_blaregn/s-karuizawa-2.html)

設計方法


完全自由設計

設立

1977年

本物素材

北米・カナダ

都内モデルハウス

あり

メープルホームズ

メープルホームズ

引用元:メープルホームズ公式HP(http://www.maplehomes.co.jp/case/timber/)

設計方法


完全自由設計

設立

1986年

本物素材

北米

都内モデルハウス

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※各社の設計方法について、このサイト内では下記定義づけしています。
・完全自由設計とは、既存プランや既存パーツを組み合わせるのではなく、施工主の要望に合わせて間取りや素材を要望通りに設計・施工してくれる住宅。
・セミオーダーとは、ある程度決められたパターンの中から、好きなものを組み合わせて設計・施工をしてくれる住宅。
・自由設計とは、設備の仕様は建築会社指定になりますが、間取りを希望通りに決めることができる住宅。