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輸入住宅で使用されている工法

輸入住宅でみられる構造の特徴

様々な性能を備えている

輸入住宅はデザイン性と性能を兼ね備えている点が魅力で、海外の国・地域の環境で快適に暮らせる性能が備わっています。北欧スタイルを例にとってみると、冬の厳しい寒さにも耐えられるように断熱材の性質や熱の逃げやすい窓に複層ガラスを取り入れており、夏の暑さや冬の寒さにも影響を受けにくくなるように工夫された構造となっています。
また、輸入住宅では、海外の何代にもわたって住み継ぐという慣習に合わせて耐久性に優れた住宅が多いことも特徴です。防犯性や耐火性にも優れた構造が多いため、もしもの時も安心できる構造となっています。
輸入住宅の中には、梅雨や夏のじめじめとした湿度が高い気候に適さない構造のものもあります。輸入住宅の購入を検討している場合は、デザインも大切にしつつ、日本の気候にも適した構造になっているかどうかも確認しておきましょう。

新鮮なデザインが多い

輸入住宅は、大きく分けて二種類あります。これは、ヨーロッパスタイルと北米スタイルです。北米スタイルは、洗練されたデザインの「アーリーアメリカン」や重厚感のある「ジョージアン」をはじめとしたスタイルのことでヨーロッパ各国の雰囲気もどこか漂うスタイルです。
ヨーロッパスタイルは、リゾート地のようなオシャレな雰囲気の「プロヴァンス」や木やタイルといった素材を活かしたナチュラルテイストの北欧スタイルなどのことを指します。

どちらも日本にはないオシャレなスタイルとなっており、海外のライフスタイルを想定した構造となっているため他にはない個性的なデザインを楽しめます。
一方で輸入住宅は、素材を海外から仕入れたり、家を丸ごとパッケージとして海外の物を販売している場合もあります。家は暮らしていく中でどうしても素材が劣化したり、何らかのトラブルが起きてしまいがちです。十分な修理や対応をしてもらえるように依頼する際にはメーカーにアフターメンテナンスを確認しておくのがおすすめです。
ユニークなスタイルや洗練されたスタイルの住宅で暮らせるのは大きな魅力といえそうです。

ゆったりしたサイズと開放感のある内装

輸入住宅では、基準となっているサイズが日本の住宅とは異なります。日本が基準としている寸法は尺モジュール:910mmですが、海外ではフィートモジュール:1,200mm・メーターモジュール:1,000mmを主な基準としていて日本の住宅よりも大きいサイズが基本となっています。これにより間口や屋内がより広い面積で作ることができ、輸入住宅では開放感のある住まいにすることが可能です。ゆとりのある広さの階段や廊下・ベランダや採光・眺めなどを意識した大きな窓を設置するという個性的な家づくりも輸入住宅の魅力です。
輸入住宅では、家それぞれのデザインや性能も活かしつつ、開放感のある暮らしを楽しむことができます。
畳のある部屋が欲しいという方には、対応してくれる工務店・メーカーもあります。畳のある部屋を希望の場合には、事前に相談してみましょう。

輸入住宅で取り入れられている工法

2×4(ツーバイフォー)工法

2インチ×4インチの角材を使用することから2×4(ツーバイフォー)工法と呼ばれています。この角材と合板合わせて天井や床・壁などを作っていく工法です。風や地震といった外からの影響を面で支えることができるので耐久性も高くなっています。工場である程度パネルを作り、現場で組み立てていくことが可能で工期も比較的短くて済みます。構造に合板をつかったり、ぴったりと接合したりすることで気密性も高まります。近年増加している災害や外気からの影響も受けにくくなります。

2×4(ツーバイフォー)工法のメリット

2×4のような「面」をパーツとして組み立てていく木造枠組壁工法は、何といっても耐震性・耐風性に優れていることが最大のメリット。6面体での一体構造となっているため、従来の「線」で組み立てていく軸組工法と比べて強度が高く振動が伝わりにくいのです。また面同士で接合しているため密接度が高く、気密性や断熱性、防音性にも優れている点もメリット。またこの気密性の高さは火の回りを遅らせる効果もあるため、防火性にも優れていると言えます。このように住宅の強度や性能を高める優れた工法であることから、近年では輸入住宅に限らず一般の住宅建築でも2×4工法が広く採用されるようになっています。

パネル工法

パネル工法は、床や壁といったパネルを6枚組み合わせて、6面体で住宅を作る工法です。モノコック構造とも呼ばれており、地震の揺れのような家にかかる負荷も6面で支えて分散させます。屋根や壁などもパネルが面で支えるため、外からの力や揺れで壊れにくいとされています。パネルを組み合わせる工法のため、日本で多く利用されている木造軸組工法よりも工期が短く住むことも多いです。また、パネルをしっかりと接着させることにより気密性を高めることも可能となっており、冬の寒さや夏の暑さの影響も抑えやすくなっています。丈夫さと気密性の高さを併せ持っているので、地震や季節ごとの気温の変化も安心できそうです。

パネル工法のメリット

木造軸組工法と2×4工法、それぞれのメリットを併せ持っているのが、パネル工法。柱と梁という軸組に面材(パネル)を貼っているため木造軸組工法と比べると断熱性・気密性・防音性が高く、面が支えとなるため耐震・耐風面でも強度が増します。それでいてベースは木造軸組工法なので、組み方次第で様々な間取りやデザインに対応できますし、リフォームも行いやすいため、家族構成やライフスタイルの変化に合わせて自由に変化させることが可能です。

丸太組工法

丸太組工法は、加工せずに樹皮を取り除いた丸太材や角材を使用し、水平な状態で積み重ねていくことで壁を作っていきます。
壁に使用する丸太材や角材が交わる部分には、両側の素材を互い違いに組んでボルトも使います。ボルトも利用することで耐震性もより強固にすることが可能です。丸太組工法で建てられる輸入住宅をログハウスと呼ぶ場合もあります。

丸太組工法のメリット

丸太組工法最大のメリットは、何といっても憧れのログハウスを楽しめるということでしょう。一般的な住宅工法ではなくあえてこの独特な丸太組工法を選ぶのは、やはりシンプルでナチュラルなログハウスの雰囲気が大好きだから、という人が殆ど。北欧ログハウスも人気の輸入住宅の1つですよね。国産杉やベイスギ、ベイマツなどの針葉樹を積み上げて作るため、爽やかな木の香りとフィトンチッドに包まれてゆったりと過ごすことができます。近年人気のログハウスキットを使ったセルフビルドならなおのこと、愛着のある家となることでしょう。また木材はその細胞内に空気が入り込むため外部からの熱を遮ることができ、その断熱性能はコンクリートの約12倍ともいわれていますし、調湿作用もあるため室内は年中快適。可変性も高く、家族構成やライフスタイルの変化に合わせて自由にリフォームできるのも良いところです。

ティンバーフレーム工法

ティンバーと呼ばれる20cm角を超える熱い断面の無垢材で柱や梁などの骨組み部分を製作していく工法です。木材に「ほぞ」と呼ばれる凸型を組み合わせる側の凹型にはめ込んで込め栓や木栓などでしっかりと固定し、柱や梁を設置していく方法です。日本古来の住宅に見られる「ほぞ組み工法」と同じく耐震性があり、経年劣化もしにくいとされています。また、木のぬくもりや触り心地も楽しめて、柱や梁も空間を美しく演出してくれます。

ティンバーフレーム工法のメリット

工法としては日本の従来の軸組工法と同じとは言え、その素材に20cm以上、多くの場合24~30cmほどの太い木材で柱や梁を採用していることから、遙かに強度の高い家に仕上げることができるのが、ティンバーフレーム工法最大のメリット。本来ハリケーンなどの自然災害が多い欧米では強度の高い2×4工法が一般的ですが、同じく自然災害に耐え得る工法の1つとしてティンバーフレーム工法も採用されているのです。そのうえ無垢材を大量に使うため室内は爽やかな木の香りに包まれますし、造りは軸組工法と同じなので可変性も抜群。強度を高めるための耐力壁も必要ないため、いかにも輸入住宅らしいワンフロアを一続きにした、広々とした間取りにデザインすることも可能です。

ログハウス

木材のみを使用して横に積み上げて壁を作る工法で、断熱性と調湿性が高い住宅です。「ポスト」と呼ばれる柱と「ビーム」と呼ばれる梁を使って作っていく「ポスト&ビーム」で建てています。どのような形状・切り方の木材を使用するかで使用するログ材も異なります。
強度が高く燃えにくい構造となっており、東日本大震災をはじめとした大地震でも倒壊した家屋が少なかったというデータもあります。木の収縮により、壁が少し沈んでしまうことがあります。

Area selection
当サイトで紹介している、本社を東京に構える住宅メーカーで、
輸入住宅事業の歴史が長い3社を紹介

(2020年3月時点の調査内容です。)

スウェーデンハウス

スウェーデンハウス

引用元:スウェーデンハウス公式HP(https://www.swedenhouse.co.jp/voice/corner/exterior/)

設計方法


セミオーダー

設立

1984年

本物素材

北欧産ほか

都内モデルハウス

あり

天草ハウジング

天草ハウジング

引用元:天草ハウジング公式HP(https://www.amakusa.co.jp/seko/s_blaregn/s-karuizawa-2.html)

設計方法


完全自由設計

設立

1977年

本物素材

北米・カナダ

都内モデルハウス

あり

メープルホームズ

メープルホームズ

引用元:メープルホームズ公式HP(http://www.maplehomes.co.jp/case/timber/)

設計方法


完全自由設計

設立

1986年

本物素材

北米

都内モデルハウス

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※各社の設計方法について、このサイト内では下記定義づけしています。
・完全自由設計とは、既存プランや既存パーツを組み合わせるのではなく、施工主の要望に合わせて間取りや素材を要望通りに設計・施工してくれる住宅。
・セミオーダーとは、ある程度決められたパターンの中から、好きなものを組み合わせて設計・施工をしてくれる住宅。
・自由設計とは、設備の仕様は建築会社指定になりますが、間取りを希望通りに決めることができる住宅。